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2005/09/26

【ウルトラマンティガ】 第6話、セカンド・コンタクト

【感動の音楽シーン】

 本エピソードで印象的だったのは、ホリイ隊員がクリッターとの会話を試みる場面での「遠き呼び声の彼方へ(M-62A)」です。 音楽には、それ自体ドラマ性がありますが、映像と音楽の二つのドラマが完全に融合しているシーンに出会えた瞬間というのは最高に感動的です。 しかも音楽には「単に映像を補う以上の力がある」と私は思っています。 その意味で、(M-62A)は理想的な選曲でした。

 「ダイゴ生きていて!」と、祈るような気持ちでレナが空を見上げるシーン、背景の音楽も「生きていて!」と祈っているように聞こえました。 それに続くオーボエの切ないメロディは、「人間のロジックとはかけ離れた相手だという気がするわ。ホリイ隊員の心が通じるかしら …」と呟いたイルマ隊長の心情そのもの。 さらに、怪獣との対話に反対するシンジョウに対して、ホリイが「やらしてくれ、頼む!」と主張する場面では、音楽の力強いバックアップに胸が熱くなる思いでした。 それだけでなく、逃げ惑う人達や、それを誘導するレナ隊員の焦りの感情も物語っていた音楽。 (M-62A)は、これら全てを見事に支えていたのです。 これが、私と、ティガの名曲「愛のテーマ」とのファースト・コンタクトであり、ティガのことを「ただものではないぞ」と思った瞬間でした。

 対ガゾート空中戦での「Take Me Higher」も鮮烈でした。 ティガと怪獣との対決で一番カッコ良いシーンだったと思います。 ここでの、「所詮、コミュニケーションは無理か …」というムナカタ・リーダーの呟きも、ほんとうに最高ですね。 ガゾートの「キィ~ィッ!」という鳴き声も、何とも言えず好きです。(^^;  曲の展開と、声の入れ方のタイミングの良いこと!  完全に音楽の一部と化しています。 この空中戦と、延々と3分近く続く音楽は爽快そのものです。

 ここで使用されたのは「Take Me Higher 」のカラオケにトランペットを被せたメロオケ・ヴァージョンですが、権利関係の問題でサントラには収録されていません。 でも、今ならその点はクリアできそうですので、『平成ウルトラサウンド未収録集』が出る際には是非収録していただきたいと願っています。


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【大絶賛したい川崎監督】

 『セカンド・コンタクト』の監督は川崎郷太氏ですが、私が好きなエピソードは圧倒的に川崎作品が多いです。 ティガ・ダイナファンの間でも大変評価の高い監督さんで、映像面だけでなく、音楽面においても傑出した作品を生み出しています。 特に、長い曲をまるごと使い、音楽に合わせて映像を編集していくのがお得意の様子。 ティガ『うたかたの…』や、ダイナ『うたかたの空夢』でも同一手法を用いていますが、そのお手並みは見事というほかありません。

 それだけでなく、常に斬新な選曲をされます。 『よみがえる鬼神』で、予告編音楽が本編BGMとして使われたときは本当に驚きました。 予告編用だけでは勿体無いほどの名曲ですから、それに着目するとはさすがですね。 また、『オビコを見た!』では、戦闘曲をコミカルシーンに使い、マイナー調の曲を戦闘シーンに使うという意表を突いた選曲をされていますが、これも称賛に値します。

 もちろん、『拝啓ウルトラマン様』の「光を継ぐもの(M-13)」や、『オビコを見た!』の「愛のテーマ(M-62A pfのみ)」など、正統派的用法で感動的な演出をされたシーンは枚挙にいとまがありません。

 残念ながらダイナでは2作品しか監督されませんでしたが、もっともっと活躍していただきたかったです。 今の私の願いは、川崎監督に映画を作っていただくことです。 もちろん音楽は矢野さんで!!


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【コミュニケーションについて】

 言葉が通じれば人間と怪獣が争わずに済むと考えたホリイ隊員。 サウンド・トランスレーターの開発により、技術的には怪獣と人間の会話は成立しましたが、双方のロジックがあまりにも違っていたため、言葉が通じたというだけで、結局、ホリイ隊員の心は伝わりませんでした。

 このアイディア自体は素晴らしいですし、ホリイさんの心情を思うと何とか成功させてあげたかったです。 確かに、ホリイ・サイドで考えると残念ですが、むしろ、極めて現実的な描き方だったといえるかもしれません。

 実社会においても、言葉は通じているのに、互いに理解しあえない状況に遭遇することは多々あります。 コミュニケーションすることへの努力を惜しんではいけないけれど、いつもうまくいくとは限らないのが現実。 それでも、「所詮、コミュニケーションは無理か …」というムナカタのダメ押しはあまりに強烈でした。 子供番組なのにここまでハッキリ言い切ってしまうの?という驚きもありました。 でも、時には、冷静に現実を受け止め、毅然と対応していかなければならない場合もありますよね。 

 よくよく考えると、ティガって、結構鋭いタッチで現実社会を描いていたりするんですよね。 「お子様番組だれけど、それだけで終わらせるつもりはない」という作り手の強い意志の表れだったのかもしれません。 もしそうなら、やはりティガの奥深さに敬服するしかないです。


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【魅力的なシンジョウさん】

 ティガ放映中はシンジョウ・ファンだった私。(=^-^=)  『セカンド・コンタクト』は、シンジョウさんが「注目のお方」となった記念すべきエピソードでした。(*^o^*)  私のツボにはまったのは次のシーン。

ホリイさんがガゾートとの対話を試みるシーン付近での、シンジョウさんの苦渋に満ちたセリフ。
    ・「俺たちを食う気なのかよ、く~ッ」
    ・「何言ってんだよ、あのやろう」

そして、ホリイさんとの会話。
    ホリイ    「怪獣と話しすんねん」
    シンジョウ 「おまえ、ふざけてんのか。ヤツは人間を襲ってんだぞ」
    ホリイ    「やらしてくれ! 頼む!」
    シンジョウ 「……」

「人生思いどおりにはいかない」みたいな雰囲気を漂わせているシンジョウさんが、なぜか好きだったりします。(^^; シンジョウさんって、夢見る理想主義者ではなく、すごく現実派なんでよすね。 そんなリアリティある人物像に惹かれたのかもしれません。


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【おまけ …… 各隊員のお気に入りシーン】

 ちなみに、映画『ティガ&ダイナ』以後は、イルマ隊長ラブラブになってたりします。(^^;;; でも、GUTS隊員は全員好き。 そこで、ちょっと話は逸れますが、この機会にティガ・ダイナを含めた各隊員のお気に入りシーンを挙げてみますね。

★イルマ隊長
 映画『ティガ&ダイナ』 …… アスカとの会話、および飛行シーン。 『ウルトラマンダイナ・スペシャル』 …… ヒビキ隊長とバーで語り合うシーン。 美しい!! 大人です!! 憧れの女性像。

★ムナカタ・リーダー  
 ティガ 第6話『セカンド・コンタクト』 ……「所詮、コミュニケーションは無理か …」は渋い! 素敵ですね。

★ダイゴ 
 ティガ 第27話『オビコを見た!』 …… オビコ巨大化シーン。 「静かに暮らせる所を見つけてやる」という台詞といい、変身直前の躊躇いの表情といい、ダイゴの誠実さが伝わってきます。 なんていいヤツなんだー。

★レナ   
 ティガ映画『THE FINAL ODYSSEY』 …… ルルイエ遺跡からの涙の脱出飛行シーン。 このレナは最高!!

★シンジョウ
 ティガ 第6話『セカンド・コンタクト』 …… 上記のホリイさんとの会話シーン。 ちょっと翳のある雰囲気に惹かれます。 それに銃を構える姿が抜群にカッコいい。

★ホリイ
 ダイナ 第42話『うたかたの空夢』 …… MG5発進シーンのホリイさんは鮮烈でした。 ベスト・ユーモア賞!! ティガを知り尽くした川崎監督だからこそ、ホリイさんの魅力を最大限に引き出せたのかも。

★ヤズミ   
 ティガ 第2話『石の神話』 …… ヤズミがダイゴに「巨人が3分間しか戦えないこと」や戦闘タイプの違いを説明するシーン。 ぎこちない台詞まわしが、むしろ初々しく感じられました。 カワユイ。(爆)


こうして見てみると、あまり世評と一致しないところが、いかにも私らしいでしょ?(笑)  もちろん世間的に好評な、あの数々の名場面も大好きです。


  ※ この記事は、96年~97年過去ログをベースに新たに書き直したものです。
    なお、いろいろ多忙なため、ティガ過去ログ、なかなか更新できません。
    私の感想なんぞに興味ある方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、
    もし待っててくださる方がいらしたら、ごめんなさいね。


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コメント

 もう一度、6話を見直してみました.
 確かに音楽の使い方うまいですね.川崎監督.

>結局、ホリイ隊員の心は伝わりませんでした。

 SFには、奇想天外な状況で常識をひっくり返す事で.我々の感覚が唯一絶対のものではないことを教えてくれるという効用があると思います.

 ロジックが異なる故にまったく話が噛み合ない相手というのがSF的でうまい設定だと思いました.クリッターに悪意があるわけではなく、彼らにとってごく自然なことなんですよね.クリッターにしてみれば訳の分からないのは人間の方.

 自分たちの考え方が常に通用するわけではないという「現実」を残して終わるラストシーンでのクリッターの無邪気な笑い声が印象的な作品でした.

投稿: うろおぼえ | 2005/10/02 04:09

うろおぼえさん、コメントありがとうございます。
最近いろいろ忙しくて、すっかりご無沙汰してますが、
一段落したら、また、うろおぼえさんの所にも行きますね。

川崎監督は音楽の使い方がうまいだけでなく、選曲が
私の好みとかなり一致しています。だから余計に好きなのです。

>我々の感覚が唯一絶対のものではないことを教えてくれる

このお話、確かにそういう見方もできますね。深いですね。

今回は省略しましたが、
「人間が大量の電波を電離層に流すようになったため
クリッターの住む場所を奪い、姿まで変えてしまった」
つまり、人間がやったことのツケが回ってきたという話
でもあって、その視点からも教訓が得られそう。

ひとつのお話でも、実にいろいろなことが見えてきますね。

投稿: ミュウ | 2005/10/03 03:48

確かに川崎郷太監督の作品は傑作揃いですよね。私は「うたかたの・・・」と、そのセルフパロディーにして爆笑巨編「うたかたの空夢」が大好きです。どうして、最近のウルトラシリーズ「Q~ダークファンタジー」「ネクサス」「マックス」に川崎監督を起用しないのか不思議です。あの才能を眠らせておくのはもったいないです。劇場用作品で颯爽と日本SF界に帰って来て欲しいですね。ではでは。

投稿: タウリン | 2005/11/04 13:42

タウリンさん、はじめまして。(=^-^=)
コメントありがとうございます。
「うたかたの…」「うたかたの空夢」抜群ですよね。
フロンティア・スピリットの感じられる作品。

>あの才能を眠らせておくのはもったいないです

本当にそうなんですよ。 ほかのウルトラで
監督されたら、絶対素晴らしい作品を作られること
間違いなしです。 何とかしてほしいですよね。
それだけでなく、TVとは違った映画という表現の場で
思う存分 力を発揮していただきたいですね。

投稿: ミュウ | 2005/11/04 16:51

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